日曜日にカメラを使ったついでに撮った、版木で刷られた唐紙文様のポストカード。
カード類は(カード類も)とんでもない量を持っているので、もう買わないようにしようと心に決めていたけれど、これらの文様と色合いと手触りにがまんできず、絞りに絞って二枚買ってしまった。
上のシダの文様は「信夫の丸」の一部。下のは不明。(たぶん店頭には書いてあったように思う。)
買ったのは、先々月に京都に行った時に友達に連れて行ってもらった
唐長 四条烏丸店で。
お店に入って、「!!」
以前TVで見て一目惚れしたランプシェードが、カウンターの上に吊り下げられていた。
ひとつひとつ文様の異なった細い円柱形のシェードが間隔をおいて数本、柔らかな光を透かしている。ここのだったのか。
そして、壁際に並んでいた唐紙の文様に釘付け。前に『美の壺』の
「建具」の回でやっていて食い入るように眺めていた色と文様が、こんなところにこんなに!
二枚にまで絞れた自分をほめたい。
唐長のサイト、「唐紙小物」や「ギフト」のページもとてもきれいです。
http://www.karacho.co.jp/contents/shijyo02/gift.html
こちらは、この間仕事でおつかいに行った先の店内の和雑貨やさんにあった手ぬぐい。
手ぬぐいも好きな柄が多くて買い始めたらきりがないので売り場には近付かないようにしていたんだけれど、エスカレーターを降りた正面にあって目に入ってしまったので、どうにも抗えなかった。
しかも、前々から「もし一枚だけ買うとしたらこの色のを」と決めていたのとは全然違う、初めて見た柄を衝動買い。
南天柄?
プリントの濃度がぺたんと均一ではなくて、輪郭の部分がぽってりとにじんだふうに濃くなっているのがたまらない。
ふだん私が着ている物や持ち物はこういった色味で無地のものがほとんどだけれど、一時期、たまに布地でこんなふうなプリントやフロッキー加工の物を見つけては、着こなせるかどうかを考える前につい買ってしまっていた時期があった。こういった模様を見ているだけで気持ちよくて、「その服が着たい」のではなく、「その布地」が欲しくて。
その頃買ったこういった柄のものは、着なくなった(着られなくなった)今もなかなか手放せないでいる。
京唐紙:
京唐紙とは、襖に施される一種の版画で、桂離宮や寺院、茶室などに現在でも使われています。 和紙に雲母(キラ)や絵の具を使った美しい文様は、公家好み、寺社好み、茶方好み、町家好みなど範囲は広く、現在でも新鮮で洗練された美しさがあります。
唐紙の起源は平安時代に遡り、もともとは詠草料紙(詩歌を書き記す紙)として作り始められ、後にそれが襖に張られるようになりました。
大きく発展したのは江戸時代中期といわれています。
十七世紀半ばに創業した「京唐紙」の「唐長」には1792年を最古とする板木が約600枚あり、幾多の災害をくぐりぬけて現在まで受け継がれています。
現在、京唐紙を製作しているのは、日本でもこの「唐長」一軒だけ。
( NPO法人「和の学校」の「京唐紙 唐長」のページより)