日曜日。
いつも通りの時間に起こされて、朝8時半から倉庫作業。
家に帰れたのは夜。
冷蔵庫の中がカラに近いしRがかなり疲れてそうなので晩ご飯は簡単に早く済ませようと思い、戸棚や流し台の下を開けて食料がないか探していたら、去年から床に放置してあった素麺の木箱が目に付いた。
確かまだ少し残っていたはず。
「晩ご飯、素麺でいい?」
「いいよ」
素麺なら簡単に準備できてすぐに食べられてRも早く休めるだろうと、木箱を手に取って開けたら、
…一面にうごめく茶色のぷつぷつ。
タバコシバンムシ。
(漢字で書くと煙草死番虫。なんか中坊ヤンキーっぽい)
はめ込み式のフタで隙間のない木箱だから大丈夫だろうと思っていたんだけれど、ちゃんとフタがはまっていなかったのか。
以前
お米に蛾の幼虫を700余匹わかせた時も幼虫を取り除いて食べたんだから、もちろん素麺も、シバンムシを取り除いて食べるつもり。
…にしても、大群。
素麺は数束しか残っていないのに、ムシは10匹20匹じゃない。
しかも、束の中に白い幼虫がもぐり込んでマユを作っているので、素麺の束はボロボロ、パラパラ、こなこな。
ひと束ずつムシをはたき落として束の中をチェックして、ポリ袋へ。
幼虫に喰われて短く折れた素麺は今日ゆでてしまおうと、器へ。
白い幼虫は見つけにくく、ムシに喰われて出た粉を丁寧にはたきおとしていたら準備に結構時間がかかってしまい、そのうえ、ゆでながら取り残したムシが浮いてくるのを掬い取っていたら、素麺がのびてしまった。
「ごめんー、虫が付いてたから取るのに時間かかって、麺ものびちゃった。
あ、虫って言っても、そんな気持ち悪い虫じゃなくてコロンとしてかわいい虫だから、大丈夫だからね」
R 「…ダメ。」
私 「虫、全部取った(はずだ)から、大丈夫やよ」
R 「違う。食べたらカビくさいの」
私 「え~っ? せっかく時間かけて虫取ったのに、ざんねん」
R 「いいよ、食べるから」
私 「だめだめ、カビくさいってことはカビの胞子が付いてるんだから、体に良くないよ。他の作ってあげるからちょっと待ってて」
流し台の下を探すと、いつからあったのか、「法蓮草素麺」発見。
Rが買ってきたのか、親からもらったのか。
私 「はい、お待たせ。ちょっと変わった色で変わった味だけど、ほうれん草入りで元々こんなのだから大丈夫だしね」
R 「…」
私 「どう?」
R 「…ダメ。食べられない。便所の味がする(TT)」
出た、便所の味。
私 「おまえが買ってきたんじゃないの?」
R 「こういうの買うわけないでしょ」 (Rは素麺や豆腐はオーソドックス専門)
私 「ほうれん草の味だから大丈夫だって。体にいいよ。食べられないなら私だけ食べるけど」
R 「やめといた方がいいよ。なんかもっとヘンな味がする」
ここんところ鼻が調子悪いので、匂いがわからない。
私 「ただのヘンな味じゃなくてヤバそうな味?」
R 「うん、ヤバそう」
うーん、いつからあったのかも定かじゃないものだからなあ。
やむなく晩ご飯は、冷奴と玉ねぎサラダに変更。
写真は、喰われて折れた素麺。
粉をはたいて救出するたびに器に移していたらオブジェか創作料理屋さんの一品のようになっていたので、パチリ。
(あ、這い出てきた取り残しらしきものが一匹写ってしまってる)