昼過ぎ、不吉なものを祓うように、酷い有様になっていた台所 (モロ鬼門) の流し台の上を整理して、シンクを磨いた。
その後手伝いに現場へ。
日が暮れてきて現場での作業ができなくなった後、事務所に行ってひどく遅れている仕事をしようかと思ったけれど、Rが疲れきっていて今日はもう帰るというので私も帰宅。
期限まで日にちのない仕事が激しくたまっているのに、まったく焦らず事務所に未練もなく素直に帰れたのは、自分でも自分でないように感じる。
いつもだったら激しく葛藤して頭の中がぐちゃぐちゃになっているはず。
やっぱりショックで脳内物質の配分がいつもと違っているのか。
家に帰って台所に立つと、要らない物が次々に目に飛び込んでくる。
期限が切れているけれど、未開封の乾物で冷蔵庫に入れてあったんだからまだまだ大丈夫だろうと置いてあったものも、そう思ってからまた1,2年経っているじゃないか。
傷んではいないかもしれないけれど、この先も使うことはないだろう、と、未練なくゴミ箱へ。
デザインが好きでずっと何年も置いてあった空き瓶類もゴミに見える。
捨てよう。
去年Oねえさんちからもらってきて袋のまま床に置きっぱなしだった遺品のレトロガラス器も、洗って棚に片付けなきゃ。
リタリンを飲んだ時よりすごい。
まさしく覚醒状態。
(私はリタリンを飲んでも覚醒はしなくて、むしろフィルターがかかったような感じになる。)
いつも頭がこんな状態だったら、仕事も片付けもはかどって何もかもスッキリ整理できるだろう。
ずっとこんな状態だったら、時間も空間も気持ちのゆとりもたっぷりあって、したいこともできて、全然違った人生になるだろう。
覚醒したような状態になると、いつも自分がどんなに窮屈で鈍くて不自由な頭で生活しているかがよくわかる。
せめて月に10日、こんな頭の状態でいられたら。