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2015年 07月 08日
「『私』を失う病」
ゴールデンウィークの帰省時に、病院から特別養護老人ホームに移った父親に面会してきた。
初めて訪れたその施設は、思っていたよりもずっと小さく、山深くにひっそり忘れられた幼稚園のようで、曇り空の下、車を降りてその前に立っただけで胸を締め付けられるようだった。

山を削って造成された見上げるような坂の住宅地を抜けて山に入り、ひと気ない山道を奥へ奥へと進んで、ここに置き去りにされたらもう戻れないであろう気がしてきて、まさに姥捨て山のようだと胸が痛んだところに現れた小さな建物。
鬱蒼としたひと気ない場所で不思議な明るい色に塗られた壁をしていて、しんとした小さな園庭にそこにはいない幼児向きの遊具が並んでいて、かえって、ここは打ち捨てられた場所だと告げているようだった。


面会の手続きを済ませ、職員の方に連れられて天井の低い廊下を進むと、足元の覚束なそうなお年寄りが手すりにつかまったり椅子に腰かけたりしている廊下があって、そこに父のいる部屋があった。
部屋は、天候のせいか外の木々のせいかやや薄暗く、パイプベッドと小さなロッカーが4つ入った小さな4人部屋で、病院の相部屋そのもの。

「起こしてきますね」
視線の先には、半分カーテンを引いたベッドで背中を丸めて横向けに小さく丸まっているお年寄りがいる。
大きさも形も父の姿をしておらず、もう死が近い老人のように見えるけれど、あれが父なのか。
「あ、眠っているなら…」「いえ、もうすぐ夕食だしそろそろ起きておいてもらった方がいいので」と、男性の職員が中に入って行って眠る父に声をかけて抱え起こし、車椅子に移して廊下まで連れてきてくれた。

一年ぶりに会う父は、いっそう知らない人のようになっていて緊張したけれど、薬の加減か、去年会ったときよりは穏やかな人間らしい表情を見せることが多かった。
春先に狂暴になったので薬を変えたところ、表情がなくなり足の力もなくなって立つことができなくなったので、少し前に薬を半分に減らしたとのことで、この時も立つことはできないようだったけれど、目が合うと時折笑っていた。
母親によると「この間より目つきも普通になった」とのこと。

自分の名前が言える日と言えない日があるとのことで、この日は母の「自分の名前、言える?」に反応がなく、「わからない?」と言うと黙って頷いていた。


数年前、認知症が急に進んで物事が理解できなくなり始めた頃、自分の頭がおかしくなってきたことに絶望と不安を感じていた様子だった父親。
今の父には、家族の記憶も、大切にしていたものの記憶も、自分の人生の記憶も、何もない。
自分が誰なのかわからなくなるのはどれほど不安だったろう。
「自分で自分の名前がわからなくなる」今の自分の状態を、父は不安に思っているだろうか。
それとも、もうその不安もなくなっただろうか。
ぼんやり宙を見るような目で何を思っているんだろう。


この日一時間ほどいた間に父が発した言葉は三つ。
父「おおやけ」
私「おおやけ?」
父、頷きながら「おおやけです」。
何だろうと考えていると、続けて
「つきどい、つぎどい」
「つぎぞい?」(和歌山出の父は「ぞ」を「ど」と発音する)
頷く父。
その時はアクセントが違ってわからなかったけど、今字面で見ると「付き添い」か?

そのあとずっと黙ってテレビを眺めて、帰る少し前に「そとで○×※△□…」
聞き取れず「外?」と聞き返すと頷く。
「外に出たいの?」
頷く。
「もうすぐご飯の時間やし、また今度にしよか」



山奥に父を置き去りにするような後ろめたさと、世間から隔絶されたような場所で父を四六時中見守って下さっている職員の方々への感謝と申し訳なさの入り混じった思いから、深々と頭を下げて施設を後にした。


来た山道を戻り最後の坂を登り切ると、突然視界が開け、眼下に新興住宅地が広がった。
そこから見下ろす坂道は、怖ろしく急勾配で長く、夢で見る光景のように非現実的で、まさに下界に下りる道のようで、ああ、日常へ戻るんだ、と、まるで甦生するかのような感覚になって、あの場所が死の側にあるのを強く感じ、父に忘れられた母はいつもひとりでこの道をどんな思いで通っているのだろうと不安になった。



(日本精神神経学会学術総会の実況ツイートより。松沢病院 齋藤正彦先生のことば?)




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by karino-tohko | 2015-07-08 18:53 | 日記
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