会社の人間関係のトラブルやなんかで煮詰まってくると、いつもはいい匂いのRが、あたまあたりからヘンな匂いを発し始める。
この間、日曜日の昼間に寝室に入って明るい日差しの中で見たら、ベッドのR側のシーツとRの枕カバーだけが激しく黄色く変色していて驚いた。
「からだ、だいじょうぶ?? 何か悪いもの出てない?? ベッドのおまえの側だけ黄色く色が変わっててびっくりした」
「洗濯してないからでしょ」
「違うよ。同じように寝てるのにおまえの側だけすごく黄色くなってる」
「同じようには寝てないでしょ。おまえはいつも下の部屋のゆかの上で寝てるでしょ」
あ、そうだった。
「いつからシーツ洗ってないの」
うう…。
さきおととい、リビングやお風呂で寝落ちる前にといつもよりずいぶん早く寝室に上がったら(いつもが遅すぎ)、Rがベッドのヘッドボードにもたれて本を読んでいた。
Rがまだ起きている間にベッドに入るのはすごーくすごーく久しぶり。
「やったー! ひっつくー」
「じゃま! あっちいって! せまいよー!」
「せまくないよ!」
「えーい!」
ぎゅうぎゅう押し合い蹴とばし合い。
ふとんはふわふわ暖かくて、ひっつける相手がいるのはきゅーんと嬉しくて、修学旅行の夜みたいで楽しい。
がんばって毎晩早くベッドに入るよ。
(シーツも洗うよ)
(え? どれだけ洗ってないんだって? → カリノ トウコ
「シーツを洗う回数」)