今年はやけにモヒートってことばが目に入って来る。
目にするたびにそのもやもやした語感から「アヒ」(aji)を連想していたら、同じスペイン語だった。
妖しい響きがあるけれど、一般的なカクテルの名前らしい。
どんなだろうと検索してみたら、その語感とはうらはらな、ラム+ライム+ソーダ+砂糖+ミントという、なんとも健康的で爽やかそうなものが出てきた。
モヒートって名前ならば、もっとこう、濃厚で捉え難くてクラクラして惑わされるような…と思っていたら、キューバの店のモヒートの写真に、グラスにどっさり大量のミントが押し込まれているものがあった。
写真の色合いのせいか、ミントなのに毒々しい。ミントなのに、濃厚そう。
この麻薬っぽさこそ、私の思うモヒート。
その写真が気になって仕方がなかったところにペリエが到着したので、ペリエに庭のミントを大量に投入してみた。
(ペリエ到着。
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去年は買いそびれたけれど、今年の夏はこれで越せる。)
ノンアルコールモヒート。いや、ライムも砂糖も入れてないので、ただのミントペリエ。
ああ、どれだけミントを入れても全然毒々しくならない…。
もっと強烈にミント分が欲しかったので、二杯はミントをザクザク刻んだ。
刻んでも妖しくはならなかったけれど、おいしー。
それにしても、いつから外来語の複合語のつなぎに、あまり中黒(中点「・」)が使われなくなったんだろう。
複合語の間には必ず「・」を入れるものだと思っていたのに、ふと気が付けば、web上では(印刷物でも?)「・」が省かれている表記がほとんど。
「ノンアルコールモヒート」も、しかり。
「ノンアル コールモ ヒート」なんて区切って読む人はいないだろうけど、やっぱり「ノンアルコール」と「モヒート」の間に「・」を入れて区切りをはっきりさせたい。
いつからこんなふうに変わってきたんだろう、と検索してみたら、こういうのが出てきた。
「複合語のわかち書きの扱い方」
技術文書で外来語をカタカナ書きする際, 欧文のわかち書きの代用に「・」を使う例は少なく,中点を使う必要ないと言えます.
ああ、もしかしたら、技術系で「コンピューター」「プリンター」を「コンピュータ」「プリンタ」と表記していたのが世間一般にも広がってきた頃、同じ経緯で外来語の複合語の表記も技術系ふうに変わってきていたのかも。
他には…と検索結果を眺めていたら、
2単語程度でできている外来語にも律儀に単語の区切りに中黒を使用すると人文系っぽくなる気がするのだが,どうだろう。
(trb-es...diary 「外来語の表記:中黒(・)の使用」より)
と。
そっか、技術系表記が一般的になっていく中、「・」を打つのは人文系的に律儀だったのか。
右の写真は、ミントを採りに庭に出たときに茂みから飛び立った、ハグロトンボのつがいのオス。
オスの方は名残惜しげにこうしてまた近くにとまったり周囲をくるりと飛んだりを繰り返していたけれど、もう一匹はすぐに遠くへ行ってしまった。
ああ、邪魔してごめん…。