12月。
「ぼくのお布団やぶけてる」
いや、私の方もやぶけてるよ。正確には、やぶけてるのは布団じゃなくて掛け布団カバーだけど。
お気に入りだった、薄いグレーのパイピングが入った真っ白な布団カバー。
表は普通のフラットな平織り生地だけれど、肌に当たる側がガーゼ地のようになっていて、そのガーゼっぽい側の一番表面の生地がよれて破れてトラップのような状態になってきて、布団に出入りするたびに手足がひっかかるようになっていた。
トラップができていてもまだカバー自体には穴は開いてないし、柔らかなガーゼ地が心地よくて手放し難かったのでそのまま使っていたけれど、Rのわびしそうな声に、思い切って処分することにした。
布団からカバーを外して、処分袋へ。
洗い換えのカバーも前のシーズンに生地が裂けてきて処分してしまったので、以前買っておいた新しいストックを押入れの引き出しから探し出してきた。
その、押入れに10年間眠っていたお気に入りの掛け布団カバーが、これ。
(見た目、ふつう。)
白地に薄いグレーのパイピングが入っているデザインは、破れて処分した裏ガーゼのカバーと同じだけれど、これは繊維が長くてしっとり柔らかな風合いの超長綿スーピマ糸製。
約10年前に一枚買ったときにそのうっとりするような肌触りに感激して、高かったけれどもう一枚予備に買い足したもの。
腕や脚に擦れる時に感じる肌理がたまらなくて、肌に馴染んで柔らかくしんなり包み込むような感触が心地よくて、買った頃は、昼間でもこの肌触りを思い出すだけで早く家に帰ってこの布団に包まれたいと夢見心地になったものだった。
「買っておいてよかった。今もまだ売ってるかな」「まだあったら洗い換えにもう一枚欲しいなあ」と品番で検索したら、出てきた。
まだあったんだ、よかったー、とページを開いてみて、びっくり。
高かったという記憶はあるけれど、当時一枚900円くらいのシーツを使っていたから高いといっても6~8,000円くらいかと思っていたら、
「18,000円!?」
布団じゃなく、布団カバーが??
このストックしてあった二枚目は、今の会社に入った時に取引先にこのメーカーがあるのを知って社員価格で安く買えたんだけれど、最初の一枚はデパートで見かけて定価で買ったはず。
店頭ではパックされていてこの手触りもわからなかったはずだし、自分が布団カバーに出す値段とは思えないんだけれど、こんなに高かったんだろうか。
この10年の間にそのスーピマ綿とやらが高騰したんだろうか。
高いけれど、やっぱりこれにくるまれて眠りたいからもう一枚買おう。
いや、また10年後に破れた時のために、さらにもう一枚買っておきたい…。
ピュアコットン・スーピマ ダブルロングサイズ掛ふとんカバー 512 RK 1100
(楽天ショップにリンク)
シングルだと9,500円。それでも高い。
900円のシーツに18,000円の布団カバー。うーん…。