物が積み上がった流し台の隅に適当に置いたステンレスボトルが、ぐらり。
あ、落ちるなあ、と横目でぼんやり見ながら、落ちたら床がキズつくかなあ、ボトルの底がゆがむかなあ…と思いながらも、手が届く距離なのになぜか手を伸ばす気になれず、もういいや、と手元の洗い物に目を戻したら、
ガチャン
やってしまった。
あーあ、と、手を止めてしゃがみこんで割れたガラスを集めながら、このヒシクロスガラス、もう生産中止になったんだっけ、おんなじのはもう近所のガラス屋さんでは嵌めてもらえないかなあ、あ、何か嵌めてもらうと思ったら家に来てもらわないといけないのかな、まいったなあ、どうしよう、なんで落ちそうだと思ったのに止めなかったのかなあ、と。
疲れているとなんでもどうでもよくなってしまう。
だめだなあ。
明日起きてから考えよう。