玄関の呼び鈴で目が覚めたら、昼。
朝、着替えて洗濯だけして、またヒーターの前で丸まって眠ってしまっていた。
何か少し食べて動こうと、昨日Rが持って帰ってきたお土産の包みを開けてみた。
「和楽…和風ラスク?」
高そうな個包装が気になるけれど、家で食べようって言ってた分だし、おなか的にはちょうどいい、と一枚取り出そうとしたら、その下にあるのと色が違う。
Rもどんな味かみたいだろうから、同じ味が何枚かあるやつを、とその下を探ったけれど、どれも微妙に色が違う。
個包装の裏を見ると、「ゆず、黒糖、きなこ、あおさ黒胡椒…」10枚全部味が違う。
開けたら湿気るかなあと思いつつ、口がラスクになってしまったので我慢が効かず、「ごま」と「焼きりんご」を半分ずつかじって、残りは口を折ってクリップで止めて、箱の中へ。
肌目が細かな上品なラスク。
私よりもR向き。
路地の向こうの通りから風に乗って、祭りらしい音が途切れ途切れに聞こえてくる。
ああ、今日、祭りだっけ。時代行列が通るのか…と思っていたら、だんだん近付いてきたその音楽は、サンバ。
パレード…?
さあ、動こう。