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2008年 09月 03日
「人としてどうよ」というレベルの無神経さ (らしい)
「あわせて読みたい」で見かけて以来読ませて頂いているブログにあったリンク先を読んで、まるで自分のことかと思ってしまった。
「妻に愛情はあるが離婚したい」

相談者の奥さんは屈託なく無邪気な人だけれど、思い込みが激しく、あまりに無神経な発言が多いとのこと。
読んでみて冷や汗。私もやりかねない。いや、以前なら似たようなことをよくやってしまっていた。
これを私がやってしまってブログに書いたら、以前から読んでくれている人からは同情票や共感票が入るかも知れないけれど、言われた側の立場から言われた事実を書けば、「無邪気というレベルじゃない」「信じられない」「人間としてどうよ」という話になって当然なレベルだったらしい。レスの中のそういった声を読んで驚いた。

最初に書かれているリフォームの話など、一番やってしまいそうだ。
本当に悲しいと思っていても、ワクワクすることを思い付いてしまうとそっちに気を取られて頭の中がワクワク一色になってしまい、大きい大切なことを忘れてしまう。
子どもの頃は、叱られてしゅんとしていても、何か気になるものが目に入ったり楽しいことを思い出してしまうと叱られた直後でもすっかり忘れたふうにケロッとしてしまって、実際、叱られた内容もすぐに忘れて同じ失敗を何度も繰り返すので、「反省のない子」「言ってもわからない子」になっていた。
おとなになってからでも、以前、何かの話に夢中になっていた時に相手に「そのこと、お父さんはなんて言ってるの?」と訊いてしまい、相手が急に真顔になったのを見て「えっ…?」と思ったけれど一瞬何なのかわからず、横にいた人に「この人のお父さんは亡くなってるでしょ」と言われて初めてそのことを思い出して冷や汗をかいたことがあった。(普通そういうことは忘れないのかも知れないけれど、私の場合は強く意識していないとすぐに意識の外に行ってしまう。)

続きに書かれているアレルギーの話も、アレルギーやアナフィラキシーのことは理解しているけれど、他のことでは同様のことをやってしまいかねない。
物事についてきちんと説明されても、自分の思い込みが強かったり相手の説明に何か納得できない部分があったりするとそれを自分の中に落とし込めず、自分の認識を改めることができなくて、そんなつもりはなくても自分の理解の仕方のまま通してしまい、ずっと、頑固で人の話を聞かないと言われ続けてきた。
自分では「こんなふにゃふにゃしていてすぐに人に影響されやすい私がガンコ?」と思っていたけれど、こうして人の例で見てみると、自分が頑固だと言われてきた理由がよくわかる。
頑固なんじゃなくて、人の話をちゃんと聞いていないんだ。

8月25日23:26の、義父さんが亡くなった直後に義母さんを元気付けようと温泉に誘った時の話も、自分を見ているようだと思ってしまう。
思い付いたことを周りの状況を考えずにすぐに口に出してしまう上に相手の気持ちを深く読めないので、よかれと思って言ったことで人を不快にさせたり、謝ったつもりで人の気持ちを逆撫でしてしまったり。
しかも、それを指摘されても、遠まわしに言われたり嫌味っぽく反対のことを言われたりはっきり言いにくいからと冗談めかして言われたりしてもピンと来なくて、自分の失言に気付けず、普段と違う口調や表情で真正面から言われないと相手がそれを不快に思っているということがわからなくて、真正面から言われたら言われたで今度はその相手の反応がショックで落ち込んで、自分のことばのどこがいけなかったのか、何が失言だったのかまで考えられなくなって、これもまた何度でも繰り返してしまう。


トピ主が「愛情はある」と書かれているので、それならこれくらいのことで離婚など、と思いながら読み始めたら、400件以上付いているレスの多くは、ざっと眺めたところ、このトピ主に同情的で奥さんを非難する声が多いよう。
「人として、どうなのでしょう」
「『悪気はない』では済ませられません。感情と思考の回路に、ものすごい欠陥があります」
「これからの何十年、無神経な人と一緒に暮らせますか?」
「我慢して付き合い続けることが可能なレベルじゃない」
等々。
特別なコメントを選り出したわけではなく適当にスクロールしたところにあったもの。
そうか、やっぱりそうなのか。私はそれほどまでに無神経なのか。
私がブログなどでは好意的なコメントをもらえることが多いのに、実生活上の人間関係がトラブル続きなのは、この「無神経さ」や「考えなしの発言」のせいなんだろう。
ブログやコメントを書く時には何度も読み返してチェックできるけれど、話す時にはつい考える前にことばが出てしまう。
それでも以前に比べればずいぶんマシになって、友人関係も続くようになってきたけれど、会社ではまだまだ難しい。


「今回の事でわかったのが妻は友人も含め相手と仲良くなればなるほど、無神経な発言が増えるようです
何でも言い合える仲という安心感がそうさせるのか、気を使わないから何も考えずに無神経な事を言うのかなと思います
何でも言い合えると、何を言ってもいいは全然違うと思いますがそう妻は思ってないんでしょう」 (2008年6月12日 23:48)

「結婚前に比べて明らかに無神経な発言が増えた事について
これから気をつけていこう。私も無神経な発言をした時ははっきり言って欲しいと言ったら
『夫婦なんだからそんな事しなくても~』」 (2008年8月25日) 22:34
ああ、そう。20代半ばくらいまで、まさしくそう思っていた。
10代半ばの頃、友達との会話をたまたまそこにいた母親が聞いていて、後から「いくら親しい友達でもあんなことを言ってはいけない。いつもあんなことを言っているのか。親しき仲にも礼儀ありということばを知らないのか。言われたあの子がどんな気持ちになったのかわからないのか」と言われた時に、「親しい友達の間に礼儀なんて、かえって他人行儀で失礼じゃないか」とさえ思ったほど。(でも、その時に私が言ったことばは、言われた相手の身になってみると確かにひどいもので、母親に言われて初めてそのことに気が付いてなんてことを言ってしまったんだろうとショックを受けたんだった。おかげで、その時と同じシチュエーションでは気を付けるようになったけれど、それでもまだ、その後数年間は「親しき仲にも礼儀ありなんて他人行儀な。そんなのは親しいとは言えない」という気持ちは変わらず、別の場面では無神経な発言を繰り返していた。)


上の相談へのレスで、奥さんを非難する声に混じって、奥さんは発達障害ではないかと言う声もパラパラと目に付いた。
アスペルガーやADHDということばも出てきている。
確かにそうかも知れない。

私が発達障害の診断を受けた時にも、私の問題点は片付けられないところやなかなか仕事に取り掛かれず集中できないところなどにあって、子どもの頃はともかく、今の私にはコミュニケーション上の問題はそれほどないと思っていた。自分では。
会社でトラブルが多いのは、会社にヘンな人ばかりが集まっているからだろうと。
でも、Rが私の無神経な発言をそのたびに指摘してくれるようになって、自分では問題ないと思っていた自分の発言の中に人の怒りを買う物言いがボロボロ混じっていることを知って物凄く驚いた。

私が人を怒らせてしまった時には、そのことばのどこがいけなかったのか、相手がそれをどういう意味に受け止めて怒ったのかなど、私が考えて気付くようにRが指摘してくれるけれど、私のことばや態度にR自身が苛立った時には何も言う気になれないらしく、もううんざりだという突き放したような表情で無言になってしまう。
で、私には、いったい何が悪かったのか、自分がどんな失言をしてしまったのかがまったくわからないまま。

トピ主の
「妻を嫌いになった訳ではないのですが、正直無神経な発言にも疲れてきて離婚を考えるようになりました」
ということばに、そんな時のRの表情が重なってしまう。
by karino-tohko | 2008-09-03 22:05 | A-spectrumの脳みそ
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