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2012年 08月 09日
ほんとうの『八月がくるたびに』
八月が来るたびに思い出す本。
ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_22245286.jpg

小学生の夏休みの読書感想文の課題図書だった、1971年版の『八月がくるたびに』(おおえ ひで・作 / 篠原勝之・え)。
本好きだったにもかかわらず読書感想文は大の苦手で、感想文用に用意された課題図書も苦手だった私。
6年間の課題図書で覚えているのは、この一冊だけ。
小学生の私にこの本の衝撃は大きく、この本がテーマにしている原爆に対してだけでなく、本というものに対する意識にも影響を与えられたように思う。


表紙や裏表紙の見返しや挿絵や最初のことばがすごく怖かったっけ…と検索してみたら、こんなブログ記事が出てきた。
「おおえ ひで・作 篠原勝之・え『八月がくるたびに』(71年初版)」 / 二筋縄

このブログによると、現行の『八月がくるたびに』は、装丁や挿絵が変わっているらしい。
この人が注文して手元に届いたという現行版の写真を見て驚き、がっかりした。
「おおえひで『八月がくるたびに』(2001年版)」 / 二筋縄
同じ篠原勝之さんによる絵なのにもかかわらず、初版本とはまったく印象が違う。
表紙や装丁だけでなく、中の挿絵もすべて差し替えられているとのこと。
これではもう、別物。
そして、このブログ記事を読んでもうひとつ驚いたこと。

「毎年夏になるたびに、記憶の彼方から脅かされ続けられる本なのだが、絵を書いたのが誰か知ろうとも思わず、数十年を過ごし、つい最近、その絵を書いたの が"ゲージツ家"のクマさんこと、篠原勝之だと知るに至った。あの人があんな絵を描くとは想像だにしなかった。」
(「二筋縄」より)

クマさん!?
この篠原勝之さんって、あのクマさんだったのか。
私も毎年のように八月になるとぼんやりとこの本の記憶に揺さぶられてきたものの、その絵が誰の手によるものかを意識していなかった。
あのクマさんがこんな絵を描くとは。


本棚にあることはわかっていたもののずっと手に取らずにいたこの本を、今年、おそらく20年ぶりくらいに取り出して開いた。
表紙には明るい色彩で、草花と麦わら帽子を手にした、放心したような表情の女の子が描かれている。
焦点を結ばず何を映しているのかわからない目と、炎を思わせるように書きなぐられた、ざわめく草原。
強い色彩とうつろな少女。


あの頃、目次の前にあるカラー口絵の、遠い未来を指すようなコラージュとそこに放たれたことばが不安で怖かった。

ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_2226023.jpgだれが…

どうして?


だれが…

どうして?


ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_22263270.jpgこどもが
おとなになり
また
そのこどもが
おとなになり

…けれどこどもたちは
おとなたちに
たずねるでしょう

だれが…
どうして



ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_22271265.jpg8月が

くるたびに…


現行版ではこれらの口絵はなく、「はじめに」として別のペン画が添えられて1ページにまとめらえており、最後のページのこのひと文も削除されているらしい。



物語が始まる最初のページには、「白い雲の船」という章題とはうらはらな、不安を煽るような重い色の大きな入道雲の写真があって、その数ページあとに、この挿絵があった。

ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_2228526.jpgここはまだ、平穏な日常が描かれているページで、ぼうず頭のお人形もただのぼうず頭の人形なんだだけれど、ここですでに、この絵がもう、こわくて仕方がなかった。
このあとに起こることを暗示するかのように、目を見開いて横たわる、坊主頭の無表情なお人形。

ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_222957100.jpgそのページのすぐあとに、主人公たちの住む長崎に原爆が投下され、突然起きた非日常の描写と怖ろしい挿画が続く。

「それからつぎつぎに、なんにもたとえようもない、にんげんのぎょうれつにであいました。おそろしいとか、ひどいとか、きよしがかんがえつくことばは、みんなあぶくのように、消えていきます。おじいさんもだまりこんで、きよしの手を、しっかりにぎっています。」

ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_22304981.jpg目の粗い白黒写真をコラージュした挿し絵。
子ども心に本当に怖ろしかった。
中には、黒焦げの遺体らしき写真が使われている絵もあった。
「ああ、こんなのあったっけ…」
そういう絵も問題になって大きく改訂されてしまったのかも知れないけれど、その頃はただ「死がそこにある生々しい挿し絵」として受け入れていた。


ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_22314268.jpg当時、なぜか、このページのこの挿し絵が一番怖かった。
ページ全面を使った大きな絵だったように覚えていたけれど、違った。
この絵のせいで、この女の子の「きぬえちゃん」という名前までおそろしく感じていた。


ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_2232959.jpg裏表紙見返しのこの文字もこわかった。
…けど、それよりこの、ここに貼り付けられている手製の図書カード入れのような封筒は、何??
封筒の切り口は子どもがハサミで適当に切ったようにゆがんでいて、マジックでバツと丸の印が付いている。
そう言えば、学校の学級文庫に、自分の本を預けるシステムがあったような気がする。
この本を家に置いておくのがこわくて、読んだあと、教室に預けていたのかもしれない。
一度読んだあとは、手に取るのも怖かった。



本文のあと、著者の おおえ ひでさんの「あとがき」の次に、「解説に代えて」として、「≪どうわの本棚≫編集部から 先生と両親へのことわり書き」という、本文の三分の一くらいの小さな活字が並ぶページがある。
「低学年のこども向け≪どうわの本棚≫の一冊に、この作品を、このような形で加えたことについて、ずいぶんご批判もあろうか、と予想されます。ふつうなら、差しでがましい言い訳をすべきではないのですが、編集・制作の過程で、いろいろ迷ったり考えこんだりしたことを、そのまま記して、批判を深めていただこうと思うわけです。」

このページのことは記憶になかった。
この本を私たちに届けてくれた人の、当時子どもだった私たちへの思いに触れることに緊張しつつ、見開き2ページに渡るその文を読んだ。
「画家の篠原勝之さんにさし絵をお願いするときも、格別の討論を深めたのでした。たんに、被爆のむごたらしさをリアルに複製する「リアリズム」でもなく、ましてや、作品のつらさを甘くカヴァーするのでもなく、むしろ率直に、「原ばく問題」そのもののこわさを、きびしく表現するのが正当なことではないだろうか?―と。」

「ここに一冊の本があって、もしもこどもたちが、この本とめぐりあったならば、そこには『原ばく』のつらさやこわさが、きっちりと描かれている―そういうきびしい本を、こどもたちこそは、まっとうに受けとめてくれると信じるのです。教科書で『原ばく問題』をひた隠しにしながら、安手で残酷な映像やマンガの世界をこどもに安売りしているむごたらしい通念と現状に対して、むしろこの一冊にこもるあたたかさをこそ、対置したいと思うのです。」

どれほどの決意でこの本を私たちに届けてくれたのか。
泣けてくる。
この文章の最後に、発行者である小宮山量平さんの記名がある。


確か二学年共通の全国課題図書だったからRもこの本を知っているんじゃないかと思ったんだけれど、知らないらしい。
どうやら、私が小学3年生だった時に、3,4年生共通の課題図書だったよう。
その時Rは2年生。
この本の共通の思い出がなくて残念。


課題図書にもなったのに、版は重ねられず絶版となり、その後、まったく違う絵と装丁に変えられてしまったこの本。
八月がくるたびに、思い出す本。


復刊ドットコムに、この初版本のリクエストが上がっているよう。
登録アドレスとパスワード探して投票してこよう。
復刊ドットコム:復刊リクエスト 『八月がくるたびに』1971年版


現行版ではこうなっています。

八月がくるたびに (新・名作の愛蔵版)/ amazon



■8月10日 追記。
昨晩のクマさんのつぶやきに、この本と小宮山量平さんのお名前が出ていました。
ほんとうの『八月がくるたびに』_f0000211_11253539.jpg
(フォントがひどくてすみません)

御礼のことばを伝えることができれば、と思っていたけれど、今年の春に亡くなられていました。
大切な本をありがとうございました。
合掌。
by karino-tohko | 2012-08-09 22:42 | ARTS、CINEMA、BOOKS
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