数年前から、発達障害の原因は食品だ環境汚染だ××だと、どこまでが科学でどこからトンデモなのか見分け難いような説が多々入り混じって流れていたけれど、この4月から、生まれ来る10万人を対象に、15年間に渡る長期追跡調査が始まるらしい。
最近では、こうした発達障害を引き起こす原因として、前頭葉がつくられる妊娠2~3か月の間に母親が、水銀や鉛などの重金属、PCB、ダイオキシンなどの環境汚染の影響との関連が、アトピー性皮膚炎などのアレルギーとともに注目されている。厚労省は10年4月から、出生した子供10万人を対象に、15年間にわたって、胎生期の重金属や環境ホルモンの汚染と、出生後の発達障害やアレルギーとの因果関係を大規模追跡調査していく方針という。
自分の評価を大きく低下させる要因の発達障害が、なぜ起こるのか。その実態が明らかにされるまで、あと15年の歳月を待たなければならない。
(「成績優秀なのに仕事ができない “大人の発達障害”急増の真実」 ダイヤモンド・オンライン 2010年03月11日より)
私の身内を見ていると、どうも、生活環境が原因とは考えにくい。(環境「も」原因になり得るのかも知れないけれど。)
どういう調査をするのか詳細はわからないけれど、消去法で原因を探るには15年は長い。
あ、この、2年半前の記事に書かれている調査がそれかも。
「化学物質:発育へ影響は…子供10万人、追跡調査 胎児→12歳、環境基準見直しも」(毎日新聞 2007年10月5日 東京朝刊)
計画では、調査は09~10年度に、年間出生数の1割弱に当たる全国10万人の妊婦を登録。喫煙など生活状況をアンケートし、採血してダイオキシンや水銀、鉛、有機フッ素化合物などの主な有毒化学物質の血中濃度を調べる。
また、出産時にさい帯血や赤ちゃんの血液を採り、先天異常などを調べるほか、12歳ごろまで年1回、身体や精神・神経の発達についてアンケートする。うち数千人は小児科医が問診もする。来年度に予備調査に入る予定で3億円を概算要求している。
大学などの研究者が同じ子供たちを対象に、自宅や周辺の空気や水、食事など多様な環境影響について追加調査できるようなシステムも作る。米国も今年から、新生児10万人を21歳まで追跡する調査を始めており、比較調査も行う。
「発達障害やアレルギーとの因果関係を調査」といった、発達障害の原因解明がメインの調査ではなく、化学物質の発育への影響に関する調査の中で「先天異常やアトピー、発達障害などと化学物質の因果関係解明も目指す」ということらしい。