「私たちの統計によれば、次に廃れる語は"dirty"で、750年以内に消滅します。」
(Newsweek 3.11号 名言・珍言を集めた「Perspectives」のページより)
イギリスの生物学者マーク・ペイゲルの言葉とのこと。
自然淘汰理論をインド・ヨーロッパ語族に応用して、最も寿命の長い単語や一番早く「死語」になりそうな単語を研究しているらしい。
で、今後最初に「死語」が発生するのが750年以内…?
日本の死語のペースと余りに差があると言うか、その研究がアヤシイと言うか。
日本の死語化ペースが早過ぎると言うのもあるとは思うけれど。
前に、ラテン美人の若い日系ブラジル人の友人の日本名が「ツルエ」と言うレトロな名前だと書いたことがあるけれど、名前だけでなく、ブラジルから来た日系人の言葉に、古めかしい単語が混じっていることがよくある。
「電車」を「汽車」と呼び、「マフラー」を「襟巻き」と言い、「ノート」を「帳面」と言う彼ら。最初、私よりひと周りほど年下の、日本語の覚束ない西洋顔の子の口からポルトガル語に混じってそう言った単語が出てきた時には、ちょっと面食らった。
聞くと、ブラジルでは家の畑でこんにゃく芋を育てて自家製こんにゃくを作ったり、畑の大豆を挽いてきな粉を作ったりしていたと言う。
言葉も文化も、中心よりは辺境に残りやすいものだけれど、二代前の日本の文化がそんなところに残っていたことに驚いた。
祖母の代が持って行った文化が、そのままタイムカプセルのようにそこに残されているかのよう。
で、なんで"dirty"?