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2009年 01月 16日
「生物と無生物のあいだ」
「生物と無生物のあいだ」_f0000211_3503335.jpg

また人が辞めて、ばたばた。
年末調整の合間に求人出したり面接したり。

夜、道が凍る前に帰らなければと思いながらも、ぴりぴり空気の冷えた事務所の机からなかなか離れられず、かといって何をしているわけでもなくぼんやり。
ああ、いけない、とやっと席を立ったのが9時過ぎ。フロントガラスの表面がシャーベット状になって前が見づらい車をゆっくり走らせて家へ。

Rは日帰り出張で遅くなるようなので、ずっとしたかった「暖かな部屋でゆっくり読書」に手を出した。
本を読みたいと思いながらもなかなか手に取れず、取ってもすぐに集中力が切れてなかなか読み進められず、でも床に積んである本を読んで書斎に移していかないと部屋はなかなか片付かなくて。(読まないまま書斎に移してしまった本も何百冊もあるけれど、そうなるともうほんとに手に取れなくなってしまう。)

理想の「暖かな部屋でゆっくり」とはいかず冷え切った部屋でヒーターに張り付くようにして読んだのは、『生物と無生物のあいだ』(福岡 伸一 著)。一年以上前に読みかけて中断していた本。
Rが買ってきて積んであったのを、タイトルと「生命とは何か?」という帯のコピーからロボット工学系の本かと手に取って、その文章に惹かれて読み始めた分子生物学の話。
理系特有の形のはっきりした単語が並ぶ中に情景描写が挿まれて、学術書でもなくエッセーでもない、なんとも言えない読み心地。読み終えた後にレビューを見るとその中途半端さを疎う声もあったけれど、長らく本から離れていて、はっきりした単語でないと頭に入らないのにそういう単語ばかりだと今度は内容が頭に入ってこない私には、ちょうど心地よかった。


厳しいニューヨークの冬に備えて、ロックフェラー大学構内に散在する建物は互いに複雑な地下通路によって結ばれている。実験の合間に、私はしばしばその地下道を抜けて二十四時間開いている図書館に行った。そしてよく手入れの行き届いた気持ちのいい苔色の椅子に深く腰をかけてそっと深呼吸をした。静謐な図書館はふだんあまり人気(ひとけ)もなく、ひとり日本を飛び出してこの地にやってきた私にとって心安らぐ場所であり、人知れず感傷にひたれる場所でもあった。(P17)
大学構内の風景には、どこのものにも郷愁に似た感傷を覚える。この文章に促されてそのまま読み進めることになった。


スペイン語で「宝石」を意味するラホイアには、アメリカの富がまさに文字通りジュエルのように凝縮され、さんさんと降り注ぐ太陽の光を浴びて硬質な美しさを発している。
ラホイア北部の、海に面した小高い丘のうえにソーク生物学研究所はある。世界最高の生物学研究施設のひとつであり、かつ「私立」機関でもある。周囲は砂と岩が広がる荒地。そこに忽然と屹立するソークは訪問者の意表をつく。
ルイス・カーン設計のその建物は、木材と打ち放しコンクリートからなる低層の研究棟が、ちょうど中世の修道院のように、中空のコートを中心にして回廊状に配置されている。コートは植え込みひとつない石畳だ。太平洋を望む面だけは開口しており、コートの中央を貫く水路が、そのまままっすぐに伸びて海と水平線の境界へと飛翔する。カーンはこれを「空へのファサード」と名づけた。(P124)
ソーク生物学研究所は前に建築紹介のTVで見た建物。そのコンクリートの肌と、垂直と水平と突き抜けた空間にどきどきする。


ジグソーパズルを組み上げるのに、絵柄は本質的には必須のものではない。ある種の自閉症の子供は、ジグソーパズルを裏向けたまま、驚くべき速度で組み立てることができるという。あるいは、無地のジグソーパズルというものが現に存在するし、硬質のクリスタルガラスで作られた透明なジグソーパズルもある。(P172)
これはタンパク質の「かたちの相補性」の説明の中にあった一節だけれど、少し前に他のアスペルガーの方のブログでちょうど似たような話を読んだばかりなので、少しシンクロ。→ Marginal Eyes 『ジグソーパズルで分かる自閉脳』


彼女はただ「帰納的」にDNAの構造を解明することだけを目指していた。ここにはあらゆる意味で野心も気負いもなかった。ちょうどクロスワードパズルか今ならさしずめ数独パズルを解くように、ひとマスひとマスを緻密につぶしていく。その果てに全体像としておのずと立ち上がってくるものとしてDNAの構造がある。ジャンプもひらめきもセレンディピティも必要ない。ただひたすら個々のデータと観察事実だけを積み上げていく。禁欲的なまでにモデルや図式化を遠ざける。帰納を徹底して貫いた。事実、彼女にとってそれ以上の解法は存在しないのだから。(P111)
こういった坦々とした機械的な作業の描写も、頭の中がぼんやりしていて自分の仕事になかなか集中できずに焦燥感のある身には、イメージトレーニングしているかのようで心地よい。


ボストンに住んでしばらくたったある日、私は徹夜実験を終えて実験棟から早朝の街路に出た。芝生はしっとりと朝露を含み、透き通った空には薄い雲が一筋たなびき朝焼けの茜色に染まっていた。あたりは静けさに包まれていた。
そのとき、ニューヨークにあってここに欠落しているものが何であるかが初めてわかった。それは振動(バイブレーション)だった。街をくまなく覆うエーテルのような振動。
誰もが急ぐ舗道の靴音、古びた鉄管をきしませる蒸気の流れ、地下に続く換気口の鉄格子から吹き上がる地下鉄の轟音、塔を建設する槌音、壁を解体するハンマー、店から流れ出る薄っぺらな音楽、人々の哄笑、人々の怒鳴り声、クラクションとサイレンの交差、急ブレーキ……。(P205)
ここから続くマンハッタンの音の描写、もしニューヨークに行くことがあったら、それがどんなに先でもきっと思い出すだろう。


分子生物学の話ももちろん面白かった。特に後半。
細胞の入れ替わりの話や、ノックアウト実験の話など。
細胞内部での分泌顆粒膜形成のメカニズムの説明と図の例えのわかりやすさに感心した。
by karino-tohko | 2009-01-16 03:59 | ARTS、CINEMA、BOOKS
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